人によって態度を変えると「信用を失くす」と言われます。
なぜならば、相手見て「態度を変える」というのは、人としての価値を値踏みして買い叩かれているという点で、お互いに信頼感が構築しにくいからですね。
しかし、私は、人によって態度を変えられる人こそ、本来は有能な人だと思います。
相手によって態度を変えるというのは、「人間関係を見極めている」とも言えるからです。
それに、どんな人にも「同じ態度で接する」というのは、マニュアル化やロボットと同じです。
逆に、人によって態度を変えないことが信用につながるとしたら、「社長の前でも無礼な態度」「就職の面接で友達のように接してもいい」ということになります。
自分は、相手によって態度を変えないと思っていることこそ、驕りです。
あなたは、好きな人の前で、態度を変えずに平然としていられますか?
この質問に自信をもって「はい」を答えられる人は、この記事を読む必要はありません。
今回は人によって態度を変える人の心理や特徴・末路について解説していきます。
「人によって態度を変える」とは2種類ある
まず、人によって態度を変えると聞いて思い浮かぶのは、悪い意味だと思うんですよね。
ダイヤモンドオンラインの「相手によって態度を変える人」のたった1つの特徴という記事には、「人のよって態度を変えると信用を失う」と書いてあります。
(ひろゆきさんの記事です)
それはなぜかというと「キャラクターの一貫性が大事だから」と書かれています。
ひろゆきさんは、インフルエンサーでもありますから、セルフブランディングとしての一貫性はとても大事なのだと思われます。
記事には「全員フラットに話す姿勢」が大事であると説き、「裏の顔」を一部の人にむけて話してしまったために大炎上してしまった人達の末路を引用して紹介しています。
ひろゆきさんの話は、セルフブランディングとしてのキャラクターの確立として「全員フラットに話す」ということを強調されています。
それは意図的にやっているということですから、いいと思うんですね。
人によって態度を変えるというのは2種類×2種類あると思います。
- 意図的(意識的)やってるか?無意識にやってるか?
- 相手のためか?自分のためか?
ひろゆきさんの言う「キャラの一貫性が大事」といいますが、それは「意図的(意識的)」×「自分のため」にやっていることだと思います。
相手によって態度を変えるのと信用を失うの場合というのは、「無意識×自分のため」のときだと思うんです。
相手によって態度を戦略的に変えるのは、意図的にやるので、別に構わないと思うんですね。
相手によって態度を変えるパターンは8種類ある。
人によって態度を変える末路は「天国か地獄か」
つまり、人によって態度を変えるパターンは全部で2×2種類あるということになります。
これは、組み合わせ以下によっては、末路が変わるということを意味しています。
以下の表は「人によって態度を変えた場合」の末路です。
自分のため | 相手のため | |
意図的 | 場合によっては好かれない (ひろゆきさんの説) | 好かれる |
無意識
| 超絶に好かれない | 超絶に好かれる |
’(*ひとによって態度を変える人の末路早見表)
いくら一貫性があった態度をとっていても、それが「私のためじゃなくて計算して利己的にやってる」と感じたら、信用はされないと思います。
私の頭がパターン認識で考えているからなのか?はわかりませんが、「相手によって態度を変えない(一貫性がある)」方が信頼されるか問題は、時と場合によります。
やはり、子ども相手に態度を変えないというのはおかしな話ですよね。
昔、マネーの虎で南原社長が、無礼な発言をする志願者に対して虎全員が怒る中、平然とこんなことを言っていました。
「(何歳か聞いたうえで)僕はあなたの態度が無礼だと思っていない。」
「まだあなたは若い。(だから、若さゆえの経験知が足りないうえでの行動であるから、怒ってない。)
僕とあなたが、対等だとはまさか!!そんなこと思ってない。(笑う)」
これは、南原社長は相手によって態度を変えている典型例だと思いました。
これが、同じくらいの力量の社長であったら、南原社長も怒っていたかもしれません。
この志願者は、虎たち全員から詰められる中で、自分を見て態度を変えてくれた南原社長を尊敬して感謝したかもしれません。
つまり、相手を見て態度を変えること(この場合の変える=態度を軟化)は、必ずしも悪いこととは言い切れないのです。
相手のことをしっかりと考えたうえで態度を変えると末路は好かれる。
そもそも人間とは「カメレオン」のようなもの
パナソニックの創業者である松下幸之助氏も「カメレオンのように生きる」というのは人としての自然の摂理であり肯定的である見方をしています。
自然界を見てみると、たとえば保護色というものがある。アオムシやイナゴは草色をしているし、カレイやヒラメは砂の色をしている。アマガエルやカメレオンなどは、そのまわりの色に応じて体の色を変えることができるという。いずれも身を守るために、都合がよくなっているわけだ。そのほかタコやイカは危険と思えば墨を吐いて逃げるし、カメや貝などは固い殻の中に身を隠す。
このように、たとえ形は違っていても、すべての生物はそれぞれに自衛力・自衛手段をもっているのである。
(松下幸之助.COMより)
本来、人間というのも自然界に生きる生き物のいちぶである。
だから、周りに合わせて体の色を変える「自衛手段」(=人によって態度を変える)をもっているといっていますね。
これはどういうことか?というと「生き物である以上、自分の身を守るために、態度を変えることは自然なこと」といっています。
つまり、己の利のために態度を変えてしまうのが人間だというのです。
ここで思い出していただきたいのが、「自分のため・相手のため」という表です。
「自分のために(相手によって)態度を変えてしまう」のが、多くの人たち。(6~7割)
「自分のために(相手によって)態度を変えない選択ができる」のが一部の人たち。(=インフルエンサー)(2~3割)
そして、私のものすごい偏見ですが「相手のために態度を変える(変えない)選択ができる」のがさらに1割弱の人です。
これこそが、「人によって態度を変えるか変えないか問題」の究極の答えです。
自然と真逆をいっている故に、とても難しいことができる人です。
つまりそれは人として己を超えるということ。
己を超えるというのは、利を自己に見出さないということです。
利を超えて、相手のために己の態度を変容できる人(=カメレオン)です。
流行りのカメレオン女子とは一線を画します。
これは偽物の「相手によって態度を変える人」です。
末路は人に信用されなくなり、誰も助けてくれなくなるでしょう。
本物の「相手によって態度を変える人」になることが、人から本当に尊敬される人だと思います。
もちろん、「キャラのために態度を変えない」という戦術も一つの手ですが、これは相手の利ではないので、信頼はされますが「器や尊敬」にまで至りません。
人間力とは、何か?というのは非常に抽象的でつかみどころのないものではありますが、人間力の面から見た場合「相手のために人によって態度を変えられる人」こそが、本来の意味で信頼されやすくて良いのではないかと思います。
まとめ
一般的には「人によって態度を変えない人」のほうがいいイメージがあります。
しかし、実際にはそうとも言い切れなくて、8パターンにわかれます。
まとめ
- 人によって(自分のために無意識に)態度を変える人(=嫌われる?)
- 人によって(自分のために意図的に)態度を変える人
- 人によって(自分のために無意識に)態度を変えない人(=嫌われる)
- 人によって(自分のために意図的に)態度を変えない人(=ひろゆきさんの戦術?)
- 人によって(相手のために無意識に)態度を変える人
- 人によって(相手のために意図的に)態度を変える人
- 人によって(相手のために無意識に)態度を変えない人
- 人によって(相手のために意図的に)態度を変えない人
そして、その8パターンのどれか?によって人から好かれたり尊敬されたり、反対に嫌われて信用を無くすか?の2択になります。
以上です。
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