お金がない親を持っているとき、子どもはどうしたらいいのでしょうか?
「考えるだけで憂うつ」
「老後の資金くらい貯めておけばいいのに・・・」
「自分の生活だけで精一杯なのに」
と思ってしまいますよね。
さらに、親が「毒親」「母子家庭」である場合、親の経済状況を子どもが尻ぬぐいするという不満が生まれてきますよね。

小さい頃から、人よりも苦労する環境を作っておきながら、大人になっても、他の人よりも苦労させられる。
どうやら、最近、「障害を持つ家庭に生まれた子ども」が親亡きあとの世話を託されたりプレッシャーに感じるという「きょうだいじ」の問題もあります。
ヤングケアラーなんて、すでに小さいときから「親の面倒をみさせられてる典型」であるといえましょう。
本当に世の中って不公平だなって思いますが、不公平を受け入れるしかありません。
私の親は去年から「生活保護」をもらっています。
なので、「親のお金がなくなったらどうなってしまうのか?」を経験したので、実際のところを書いてみたいと思います。
安心してください。
以外と生活保護ってちゃんと通りますし、子どもがお金を援助しなくても大丈夫です。
お金のない親の面倒を見るのは大変なので、制度を利用していきましょう。
ただ、生活保護を受給するためのポイントがあるので紹介していきますね。
2022年6月、親の生活費が尽きてしまった。
私の母親は、74歳を過ぎていて昨年から生活保護を受給しています。
離婚しているので、配偶者はいません。
そして、母子家庭でわたしを含む3人を育ててきたため、年金は免除になって払っていませんでした。
保険料の免除をすると、将来受け取れる金額が、すごい少なくなります。

母はこれについて、「こんなに少ないんだよ!!」と文句のような不幸アピールをしてました。
「でも、払ってないのに数万円もらえるだけでもいいかな」と言って自分で自分を納得させていました。
そりゃそうでしょう。
自分の人生を自分で切り開けない人は「仕事を押し付ける人の末路」でも書きましたが、基本的に破産します。
母は、シングルマザーなのに56か55歳くらい(2006年ごろ)で仕事をやめてしまいました。
当時、私たち子どもは、すでに自立していて家にはいないので、母が1人で生活していたことになります。
なぜならば「祖母の遺産」が入ったからです。
持病があるわけでもなくて、健康なので、定年退職まで働けばいいのにって思いますよね。
でも、遺産をもらって、「無くなったら生活保護でいいや」って思ったみたいです。
その他力本願な姿勢が、必死に働いている人からしたら、本当にムカつきますよね・・・。
その遺産でなんとか58歳から74歳まで、シングルマザーだったけれど暮らしてこれたということです。
ポイント
- 実家が裕福でも、計画性を持たず、楽をしようとすると人生はだめになる。
母、1度目は「そっけなく断られる」
母は、生活費がなくなるおよそ1か月前に市役所に相談にいきました。
つまり来月分までしか、家賃も払えない状態ですね。
しかし、生活保護というのは「無くなる予定です」とかでは受け付けてくれませんでした。

難しいのですが「毎月これくらい生活費がかかるから、あと数か月でなくなる」というのは証拠にならないんですね。
例えば、口座に3万円のこっているとしますよね。
- 2万円 → 光熱費で消える予定
みなさんも、引き落としなどで「固定で消えるお金」が口座にいれておいたりするとおもいます。
しかし、生活保護ではこれは「消えてしまう必要経費」として見てくれません。
口座にお金残っているじゃないか!!と入れてしまって門前払いをくらいます。
ポイント
- 生活保護の申請のタイミングは「口座にほぼお金がない状態」でする。
(生活費が底をつく3週間前くらい)
これはめちゃくちゃ大事なので、覚えてください。
そして、生活保護は申請してから、審査があって受給するまでに3週間ていどかかります。
受申請のタイミングに気を付けよう
つまり口座にお金がほぼない状態で申請に行くと「受け付けてくれる」のです。
(まだ受け付けるだけです)
しかし、それだと問題があるんですね。
お金がない状態でいってすぐに申請して、審査に通って、次の日に振り込まれればいいのですが、そうもいきません。
審査から受給まで、自治体にもよりますが、平均で3週間かかります。
ですから、3週間前には生活保護の申請をしておかなければ、家賃などが払えません。
しかし、3週間前だと口座がゼロというタイミングはあまりないと思います。
つまり「水道や電気代・光熱費」が引き落とされてすぐのタイミングで申請しなければなりません。
そして、それは「自分のお金で支払える最後の支払いのとき」でなければならないということです。
だから、母は2か月前くらいに行って見たのですが、市役所の人に「まだお金残ってるから、もっと減らしてからきて」と言われたのです。
- 水道や光熱費が引き落とされている(通帳に残高が2万くらいならOK)
- 来月なくなる予定でとってありますは「話が通らない」ので注意
- 生活できなくなる残金(数週間)と、申請して受給開始まで3週間でタイミング的に「お金がいちばん少なくなるけど受給に間に合いそうな日付に申請にいく」
固定費で引き落とされるからというよりも「実際に口座にお金が残っているか?いないか?」で判断されるようです。
親の面倒がみれなくて、生活保護の申請を検討する人は、そこに注意してください。
母は、その後、市役所に通うこと3回目くらいでようやく申請が「受理」されました。
ちなみに、そこからはソーシャルワーカーという人が、家の「家財が適しているか?」などを調べにやってきます。
生活保護に申請にいくときの注意点としては、当たり前ですが、おしゃれする必要はありません。
メイクもしっかり、ちょっと上質な服なんて着ていると「お金あるでしょ?」となるので、「ややみずぼらしい恰好」でいってください。
というか、生活保護を受給するのであれば「お金に替えられそうなものを全部売ってください」。
アクセサリ、本、なんでもいいので、ハードオフやブックオフや鑑定してもう店にいきましょう。

親の面倒はみなくていい。
私の母が私たち子どもと揉めなかったのは、母が「子どもにお金出してもらおう」と思っていなかったからです。
あなたの親が、もしここで「生活保護なんて恥ずかしい!!」
子どもは「親の面倒をみるべきだ!!お金出してくれ」という価値観だったら、詰みます。
ですから、私の母は私たち子どもとの意見が相違してなかったということで、スムーズに「お金ない→生活保護申請しなよ」という流れになっていたといえます。
生活保護を受ければいいやという考えは、安易なので、そんなにおススメはしません。
しかし、「どうしてもムリならば国の制度を利用させていただく」という潔さは必要です。
生活保護制度の悪いところといえば、「働いた分の所得は支給額から減らされる」ので、勤労意欲が低下してしまうということ。
そのためには、受給額以上に一気に稼いで「生活保護から抜け出したい」という強い動機が必要になります。
働いても12万円。
働かなくても12万円もらえる
人は、同じならば後者を選びます。
ですから生活保護になってしまうと、一気に這い上がらなければ「損する」という気持ちが働いてしまうのですね。

親と話し合いしてみよう
もし、あなたの親が子どもであるあなたにお金の要求をしてきた場合、しっかりと話し合うことが重要です。
- 生活保護をもらうのが恥だ
- 生活保護をもらいたくない
- プライドを優先
このような親ですと、生活保護になんとかならないように、お金を子どもに無心してくる場合もあるかもしれません。
そういうときは、最初が肝心です。
お金というのは、親子であっても貸し借りはしないようにするというルールを設けましょう。
「1万円だけね」といって、貸してしまうと、「子どもになんとかしてもらえる」と学習してしまうことがあります。

ですから、毅然とした態度で「うちも将来的に預金が必要だからムリ」ということをしっかりと伝えることです。
そのために「生活保護制度がある」こととそのメリットを伝えましょう。
兄弟・姉妹がいたら、兄弟間で「親の面倒をどうやってみていくか?」を話し合っておくのも大事です。
たとえ、意見や価値観が違っていても、「自分の生活優先」で私はいいと思います。
自立するというのはそういうことだからです。
注意ポイント
ただ、親は戸籍上、縁を切ることができないので、多少の「感情的な援助や経済援助」をしなければならない立場にあることは法律上、事実です。
その事実を受け入れたうえで、「ここまではできる」けれど「ここからはムリ」ムリな部分は制度を利用させてもらおう。
としっかりと区別して使っていくことが大事です。
闇雲に「生活保護のお世話にはならない!!(否認・プライド)」とか「私が親の面倒をみなくちゃ・・・(抱え込む)」とか「親子だからって私には無関係でしょ!(無関心・責任放棄)」という極端になるのはよくありません。
困ったら、地域の包括支援センターで相談してみるのも、ひとつの手ですので、覚えておくといいでしょう。
まとめ
超高齢化社会が進んでいる現代の日本では、今後、ますます社会保険料の値上がりが予想されます。
寿命も長くなって、本当に厳しい世の中になっていると思いますね。
ですから、計画は今のうちから立てておくに越したことはありません。
とにかく将来の計画を立てることは、心の安心感にもつながります。
目をそむけずに、しっかりとこれからの日本、そして自分の人生を見つめていきましょう。
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